中尊寺

平安美術の宝庫 三千有余点の国宝・重要文化財

中尊寺

  中尊寺は嘉祥3年(850)、比叡山延暦寺の高僧慈覚大師円仁(じかくたいしえんにん)によって開かれました。
  その後、12世紀のはじめに奥州藤原氏初代清衡公によって大規模な堂塔造営が行われました。
  清衡公の中尊寺県立の趣旨は、11世紀後半に東北地方で続いた戦乱(前九年・後三年合戦)で亡くなった生きとし生けるものの霊を敵味方の別なく慰め、「みちのく」といわれ辺境とされた東北地方に、仏国土(仏の教えによる平和な理想社会)を建設する、というものでした。それは戦乱で父や妻子を失い、骨肉の争いを余儀なくされた清衡公の非戦の決意でもありました。
  中尊寺創建当初の姿を今に伝える金色堂は天治元年(1124)に上棟されました。堂の内外に金箔を押してある「皆金色(かいこんじき)」の阿弥陀堂です。まず堂内の装飾に目を奪われます。4本の巻柱や須弥壇(仏壇)、長押にいたるまで、白く光る夜光貝の細工(螺鈿)、透かし彫の金具・漆の蒔絵と、平安時代後期の工芸技術を結集して荘厳されており、堂全体があたかも一つの美術工芸の感がします。

毛越寺(もうつうじ)

特別史跡・特別名勝 浄土世界がひろがる日本を代表する庭園

毛越寺

  毛越寺は慈覚大師円仁が開山し、二代基衡公から三代秀衡公の時代に多くの伽藍(がらん)が造営されました。住持には堂塔40僧坊500を数え、中尊寺をしのぐほどの規模と華麗さであったといわれています。奥州藤原氏滅亡後、度重なる災禍に遭いすべての建物が焼失しましたが、現在大泉が池を中心とする浄土庭園と平安時代の伽藍遺構がほぼ完全な状態で保存されており、国の特別史跡・特別名勝の二重の指定を受けています。
  庭園の作者は不明ですが、いたるところに作庭記流の意匠が見られることから、作庭記に精通した者の意匠であることがうかがえます。広大な池泉を中心として作庭されており、中島が二島、池泉の東南岸に一ヶ所、南側に三ヶ所の出島が作られています。大きい方の中島のほぼ正面に金色跡があり、鐘楼跡と鼓桜跡があります。作庭当初においては、中島から南大門に反り橋を架けてつないでいたといわれ、このことから寝殿造りの意匠であることがわかります。池のほぼ中央には勾玉状の中島が配され、池の周辺や中島には玉石が敷かれています。水際には海岸の風景を、また随所に山水の景観を映しており、中でも池の東南岸にある荒磯(ありそ)風の出島は、庭園の中で最も美しい景観の一つです。出島の先端に高さ2m余りの立石がほどよい傾きをもって立ち、広い水面を引き締めています。

観自在王院跡

浄土の風ふきわたる阿弥陀の寺

二代目基衡公の妻が建立したと伝えられる寺院跡。ほぼ完全に残っている浄土庭園の遺構は平安時代に書かれた日本最古の庭園書『作庭記(さくていき)』の作法どおりと考えられています。池の北岸に大阿弥陀堂と小阿弥陀堂が設けれたことから、極楽浄土を表現したした庭園と考えられています。

無量光院跡

平等院鳳凰堂を模した壮大な寺院

三代目秀衡公が、宇治平等院の鳳凰堂を模して建立した寺院跡。調査の結果、阿弥陀堂の柱間や翼廊の左右が鳳凰堂より大きく、平等院を超えようとした意欲が感じられます。建物の中心線は西の金鶏山と結ばれており、その稜線上の沈む夕日に極楽浄土をイメージした、浄土庭園の最高傑作といわれています。

金鶏山

まちづくりの基準となった象徴の山

中尊寺と毛越寺のほぼ中間に位置する円すい状の山。頂上には経塚があり、「平泉を守るため黄金の鶏を埋めた」や「北上川まで人々を並べ、一晩で築いた山」などの伝説が残っています。松尾芭蕉が『おくの細道』の中で、「秀衡が跡は田野となりて、金鶏山のみ形をのこす」と記した、数々の伝説に彩られた山です。

達谷窟毘沙門堂

1200年の歴史を誇る

坂上田村麻呂が征夷の記念に毘沙門天を祀った岩窟。懸崖造りの毘沙門堂は、火災のたびに建て直されてきました。平安時代造像の丈六不動明王像(県指定文化財)や北限といわれる「岩面大佛」(磨崖仏(まがいぶつ))も必見。境内全域が史跡指定です。

柳之御所遺跡

奥州藤原氏の拠点

高館の麓から北上川沿いに段丘が広がるこの一帯は、古来、藤原清衡・基衡の屋敷跡と伝えられてきました。これまでの発掘調査により、中国産の白磁の壺、東海地方の陶製の大甕、さまざまな木製品や大量生産された「かわらけ」、堀や塀、池や井戸など12世紀の平泉遺跡群の中でもずば抜けた質と量の遺物、遺構が発見されたことから、遺跡は「吾妻鏡」に見える平泉館(政庁)に想定されており、平成22年4月から史跡公園として公開されています。

高館

日本史の英雄・源義経、終焉の地

高館(たかだち)は中尊寺の東方にある丘陵で、判官館とも呼ばれています。源義経公最後の地といわれる高館には義経堂が建ち、弁慶が立ち往生した衣川が望まれ、眼下には北上川が静かに流れています。


見学施設

平泉文化遺産センター

世界遺産に登録された「平泉の文化遺産」、その概要をわかりやすく紹介するガイダンス施設、町内観光のビジターセンターとして、平泉の歴史文化を幅広く紹介しています。また、発掘調査で出土した、重要な考古資料も多数展示しています。

入館料:無料
開館時間/9:00~17:00(16:30までに入館)
休館日/年末年始
〒029-4102 平泉町平泉字花立44
TEL 0191-46-4012

柳之御所資料館

柳之御所遺跡は、奥州藤原氏の政治拠点「平泉館」の跡として推定されています。その広大な敷地から大量に出土した、貴重な考古資料と充実した解説パネルで、遺跡の概要をわかりやすく紹介しています。

入館料:無料
開館時間/9:00~17:00
休館日/年末年始(12月29日~1月3日)
〒029-4102 平泉町平泉字伽羅楽108-1
TEL 0191-34-1001

料金案内

拝観料・入館料
大人 高校生 中学生 小学生 30名以上 100名以上
中尊寺
平泉町平泉字衣関202
TEL:0191-46-2211(代)
¥800 ¥500 ¥300 ¥200 ¥10%割引 ¥20%割引
拝観時間/3月1日~11月3日 8:30~17:00
      11月4日~2月末日 8:30~16:30
毛越寺
平泉町平泉字大沢58
TEL:0191-46-2331
¥500 ¥300         ¥100 10%割引 20%割引
拝観時間/4月5日~11月4日 8:30~17:00
    11月5日~4月4日 8:30~16:30
高館義経堂
平泉町平泉字柳御所14
TEL:0191-46-3300
        ¥200         ¥50 10%割引 20%割引
拝観時間/4月5日~11月4日 8:30~16:30
    11月5日~4月4日 8:30~16:00
達谷窟毘沙門堂
(別当達谷西光寺)
平泉町平泉字北沢16
TEL:0191-46-4931
¥300 ¥200         ¥100         10%割引
拝観時間/4月1日~11月23日 8:00~17:00
11月24日~3月31日 8:00~16:30
※季節により変動あり
平泉文化遺産センター
平泉町平泉字花立44
TEL:0191-46-4012
                                無料
開館時間/9:00~17:00(16:30までに入館)休館日/年末年始
柳之御所資料館
平泉町平泉字伽羅楽108-1
TEL:0191-34-1001
                                無料
開館時間/9:00~17:00(休館日/年末年始12月29日~1月3日)
平泉文化史館
平泉町平泉字坂下10-7
TEL:0191-46-2011
¥310 ¥150         ¥100 10%割引 20%割引
開館時間/9:00~16:00(12月から3月は不定休)

ガイド料金
                                                 1~10人 11~20人 21~30人 31~40人 41~50人
観光ガイド
[中尊寺境内]
平泉町平泉字坂下9
TEL・FAX:0191-46-4203


※51人以上10人増毎に500円追加
※案内時間は120分まで
 
一般
 
 
¥3,150
 
 
¥4,200
 
 
¥4,725
 
 
¥5,250
 
 
¥5,775
 




 
 
¥3,150
 
 
 
¥3,675
 
 
 
¥4,200
 
 
 
¥4,725
 
 
 
¥5,250
 
中尊寺宝物館讃衡蔵
音声ガイド
中尊寺事務局
TEL:0191-46-2211
FAX:0191-46-2216
 
館内展示説明品として音声ガイドプレーヤーを貸出し
1台 ¥500
貸出し場所:讃衡蔵館内入口
古都ひらいずみ
ガイドの会
ひらいずみ通訳・
ガイドの会事務局
平泉町平泉字花立208
TEL:0191-46-5710
FAX:0191-46-3518
(9:00~16:00)
2時間以内
ガイド1人に付き
 
          基本料金
          ¥3,500
2時間を超える場合
1時間毎の時間加算料金
¥1,000
バス1台に付き
但し、対象は1人から20人までとし、21人以上は原則2班編成をお願いします。以下20人単位でガイド1名とします。(バスの場合は除く)
4月中旬~11月初旬まで毛越寺に駐屯しております。ガイド時間は40分。毛越寺のガイド1人当たりの料金は1~5人まで1,000円、6~10人まで200円増、11人以上は2,000円です。
ひらいずみ通訳
ガイドの会
ひらいずみ通訳・
ガイドの会事務局
平泉町平泉字花立208
TEL:0191-46-5710
FAX:0191-46-3518
(9:00~16:00月曜休)
(ガイド) 2時間まで10,000円
2時間を超え、1時間毎に5,000円加算
※交通費、食事代、宿泊代等の実費は別途ご依頼状況に応じてお見積りいたしますのでお気軽にお問い合わせください。
(翻訳) ご依頼内容ごとに料金が異なりますので詳しいことはお問い合わせください。
※ガイドは事前予約制となっております。
※県外発着についても、ご相談に応じます。
※各言語でのお問い合わせはFAXもしくはe-Mailでお願いいたします。

交通案内

レンタカー&レンタサイクル
レンタカー 平泉レンタカー
TEL:0191-46-4190
5人乗り(3時間¥2,000)30kmまで
10人乗り(3時間¥4,000)50kmまで
レンタサイクル スワローツアー
[駅構内]
TEL:0191-46-5086
2時間¥500/1時間増すごとに¥200
1日¥1,000/台数100台
※雨天・冬期は状況による
レンタサイクル&レンタカー ゴールドレンタ平泉
TEL:0191-46-4031
一般自動車(2時間¥500/1日¥1,000)
電気自動車(2時間¥600/1日¥1,300)
1時間増すごとに¥200
レンタカー(3時間¥2,000)30kmまで
レンタカー(6時間¥3,500)30km以上
タクシー 路線バス
一関タクシー TEL:0191-46-2101 岩手県交通
TEL:0191-23-4250
一関~イオン前沢間
常時運行
なのはな観光タクシー TEL:0191-23-1111
県南タクシー TEL:0191-46-2336
一関中央交通 TEL:0191-31-3333
アイタクシー TEL:0191-25-6666
定期観光バス(バスカード不要)
義経
コース
一ノ関駅前・・・平泉駅前・・・柳之御所・・・中尊寺・・・毛越寺・・・達谷窟・・・厳美渓・・・一ノ関駅前 4月中旬~11月中旬
(毎日運行)
大人 ¥3,400
(拝観料含む)
11月中旬~3月31日
(土日祝日のみ運行)大人 ¥2,800(拝観料含む)
12月19日~1月9日運休
問い合わせ先 岩手県交通一関営業所 TEL:0191-23-4250
一ノ関駅前案内所 TEL:0191-23-1626
舟下り
コース
一ノ関駅前・・・かんぽの宿・・・厳美渓・・・達谷窟・・・毛越寺・・・中尊寺(昼食自由)・・・猊鼻渓舟下り・・・一ノ関駅前 大人 ¥5,400
(拝観料含む)
4月中旬~11月下旬(毎日運行)
問い合わせ先 岩手県交通一関営業所 TEL:0191-23-4250
一ノ関駅前案内所 TEL:0191-23-1626
巡回バス
「るんるん」
平泉駅前・・・毛越寺・・・悠久の湯平泉温泉・・・平泉文化遺産センター・・・中尊寺・・・高館義経堂・・・無量光院跡・・・柳之御所・・・平泉駅前 大人 ¥140
子供 ¥70
1日フリー券
¥400
春季~秋季
平日30分、土日祝日15分間隔
(5月3日運休)
秋季~冬季
30分間隔
12月30日~1月3日運休
問い合わせ先 岩手県交通一関営業所 TEL:0191-23-4250
(社)平泉観光協会 TEL:0191-46-2110
町営駐車場
  大型車
30人乗り以上
マイクロ
10~29人乗り
普通車
9人乗りまで
自動二輪車
中尊寺第1駐車場
155台 TEL:0191-46-2008
¥950 ¥800 ¥400 ¥50
中尊寺第2駐車場
262台 TEL:0191-46-5178
¥950 ¥800 ¥400 ¥50
毛越寺駐車場
330台 TEL:0191-46-2078
¥750 ¥600 ¥300 ¥50

平泉ならではの味に、舌鼓。

(社)平泉観光協会

盛り出し式わんこそば、そば定食、とろろそば、餅料理、精進料理、はっと料理など、平泉ならではの味をたっぷりご賞味下さい。

TEL:0191-46-2110

観光のお問い合わせ

平泉町観光商工課

〒029-4192 岩手県西磐井郡平泉町平泉字志羅山45-2
TEL:0191-46-5572(直通)FAX:0191-46-3080
http://www.town.hiraizumi.iwate.jp/

(社)平泉観光協会

〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字泉屋61-7
TEL:0191-46-2110 FAX:0191-46-2117
hiraizumi.or.jp/

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東北三陸復興応援団は、応援団と現地の方が力を合わせて
復興を目指せる架け橋になることを目指しています。